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ビタミンD足りていますか?

ビタミンDといえば、カルシウムの吸収を良くして骨を丈夫にするビタミン、最近では骨粗鬆症の治療に使われていることを知っているという方も多いかと思います。

 

ビタミンDは当初、食品の中に含まれる人間にとって必要不可欠な物質として発見されました。乳幼児に「くる病」という骨格異常(背骨や手足の骨の弯曲や変形)が生じることが17世紀に報告され、その後日光の照射不足でビタミンD欠乏が起こることが明らかにされました。
 20世紀の初めには、ビタミンD(ビタミンD3)は、皮膚の表皮の下層にあるコレステロールの一種に紫外線が当たると生成されることをドイツの科学者であるドルノが発見しました。波長が300nm付近の紫外線BがビタミンDを生成するのです。このように屋外で紫外線を浴びるとビタミンDは生成されます。

ガラス越しや衣服で覆われていると紫外線Bは皮膚に届きません。さらに、日光(紫外線)を浴びることで皮膚癌になるかのようなキャンペーンが行なわれ、日光への恐怖感から日焼け止めクリーム、日傘を使用し、皮膚をほとんど露出させない人が増加しました。これでは真夏でも皮膚でビタミンDを生成できません。

ビタミンDを多く含む食品は、魚、キノコ類(干したもの)で、多くの人が食品から必要十分な量を摂取できていないことが分かっており、先進国でのビタミンD欠乏が深刻化しています。

 

 ビタミンDに関する研究が進むにつれて、皮膚で生成されたビタミンD3は脳を含むあらゆる臓器に輸送され、それぞれの臓器でさらに活性型ビタミンD3に変換されること、そして「ホルモン」として健康を維持する上で重要かつ多様な働きをしていることが21世紀に入ってからの研究で分かってきました。つまり、ビタミンDは、がんになるリスクを下げるだけでなく、がん患者の生存率を高めるという事実があること、減塩よりもビタミンDを補充するほうが血圧を下げる効果が大きかったこと、血中ビタミンD濃度が増加すると糖尿病の発症リスクが下がること、血中ビタミンD濃度が著しく低い人は正常な人と比べると認知症発症リスクが2倍以上になること、風邪やインフルエンザの罹患率が一般的な予防接種を受けた子どもはリスクが10%低下したのに対し、1日あたり1200国際単位のビタミンDを摂取した子どもは50%以上低下すること、ビタミンD3の補充は高齢者の骨折や転倒のリスクを低下させるだけでなく、全死因死亡率を大幅に低減すること、などなど広範囲にわたる驚くべき健康増進効果があることが明らかになってきているのです。
 現代的な生活では屋内にいる時間が長く、紫外線を避ける生活をしています。さらにこのコロナ禍で屋内にいる時間は長くなっています。ビタミンD不足は加速化しているのではないでしょうか?

 

 日本小児歯科学会の最新調査で、小学1年生~2年生の約5人に1人がエナメル質形成不全だと言われています。10年程前の報告では約10人に1人であったことを考えると、最近エナメル質形成不全は急激に増加しています。
エナメル質形成不全の原因は遺伝によるものと、子どものまわりの環境によるものに大別できますが、この急激な増加の原因として特に有力な説が、母親のビタミンD欠乏によるエナメル質形成不全です。
歯の成長期である妊娠期~授乳期~離乳期にビタミンDが欠乏すると、うまく歯が作られず、エナメル質形成不全になってしまうのです。
実際に、授乳中の母親に協力していただいて、母乳中のビタミンDの量を調べたデータがあります。これによると、100ccの母乳に640μgが必要とされていますが、1番多かった母親で80μg、1番少なかった母親はわずか8μgしか含まれていなかったとのことです。

この結果は最近の美白ブームに原因があるのでは?と言われています。

過度な紫外線対策により、女性の骨粗しょう症が増えているという報告もあります。

 

人混みを避けた上での外出や散歩は心身の健康のために必要だと言えそうです。

 

2021年08月15日 更新