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噛む健康法 フレッチャーイズム

現代人は噛む回数が激減している・・

忙しくなった現代では、食事の時間を惜しんで、噛む時間が少なくて柔らかい食品が主流になっています。

半世紀ほど前と比べても、噛む回数の少ない食事になっています。

私達は1回の食事でどのくらい噛んでいるのでしょう。様々な時代の食事を再現し、その食事1回あたりの咀嚼回数を調べたデータがあります。弥生時代と比べ、現代の咀嚼回数はわずか1/6になっていることがわかります。

 

 

「一口30回噛む」という言葉。誰が言い出したのかご存知でしょうか?
それは、イギリスで4期に渡り首相を務めたウイリアム・グラッドストーン(1809-1898)です。


ある日、一人の新聞記者が首相官邸で質問をしました。「85歳にもかかわらず、どうしてお元気なのですか?」その答え。「天は、私たちに32本の歯を与えたから、いつも32回噛むようにしている。これを子ども達にも言い聞かせ、守らせるようにしている。」
ルーツは一口30回ではなく、32回から始まったのです。

 

それでは、アメリカのホーレス・フレッチャーという裕福な時計商が、美食好きの生活が災いして半病人の身体になってしまい、健康法の一つとして食物を徹底的によく噛むことによって若々しい体力を取り戻したという話はご存知でしょうか?

当時フレッチャーは、40 歳そこそこという若さで、世界中から食材を取り寄せ、自分専用のコックを雇い美食を楽しんでいました。その結果、心臓に異常をきたし、消化器系統も病気寸前になってしまっていました。こんな身体(171cm 体重は100kg)では末が心配と、生命保険に入ろうとしたが、身体検査の結果、不合格になり保険に入れないと言われてしまいます。ショックを受けて、いろいろな健康法を尋ね、実際に試みたが、なかなかこれというものに出会えません。そんな折、イギリスのグラッドストーン首相の話を聞き、フレッチャーも同じことを試みると、みるみるうちに体重が減少し、体力が回復してきたのです。新鮮な野菜や果物、魚や卵など以前の美食の時代からすると非常にシンプルな食事に変え、ゆっくり味わいながら、よく噛むようにすると、食事量も少なくて済むようになりました。この結果を大学の栄養学の教室で調べてもらい、噛む健康法がいかに優れているかを証明し、世界的な評価を得るに至りました。歯科界に「良い歯で、良く噛み、良いからだ」 という標語が残っているように、フレッチャーは日本にも非常に影響を与えた方なのです。

 

最後に、曻地 三郎(しょうち さぶろう)先生のことはご存知でしょうか?

もう亡くなられましたが、元福岡教育大学の名誉教授で、我が国で最初の障害者施設“しいのみ学園”の創設者です。
百三歳の時の出来事。
敬老の日の取材にきたテレビ局のカメラマン。あまりにお元気なので上司から「年齢が違うのでは?」と言われたそうです。確認のためパスポートを見せて、信じていただけたとのこと。
「先生の若さの秘密は?」との質問に、まず、第一に「一口、三十回噛む」こととおっしゃっておられました。
生後病弱であったため、母親から教えられたそうです。先生の母親は、フレッチャーイズムをご存知だったのです。
それ以来、百年間にわたって、これを実践されてこられたのです。

 

よく噛むことは健康長寿にもつながります!

毎日実践していただきたいです。

2021年11月18日 更新

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