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きし歯科ファミリークリニックは
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今、子ども達の口が危ない!

「今の子ども達の歯並びが悪くなった原因は何でしょうか?」

 

 

と、お母さん方に尋ねると皆さん一様に「食生活の変化!!」と答えます。

食生活が歯並びに影響を与えることを皆さんご存知なんです。

 

私も食生活の変化が現在の子ども達の激増している不正歯列や不正咬合の大きな原因の1つであると考えています。

 

子どもの将来の歯並びを気にされて赤ちゃんを連れて来院してくださるお母さん、もう既に不正歯列になってしまっているお子さんを連れて来院してくださるお母さん方も多くいます。

 

お母さん方に声を大にしてお伝えしたいのは、「まずは食生活を見直して、必要であれば改善しませんか」ということです。

もちろん歯並びが悪くなる原因は食生活以外にもありますが、1980年代に入った頃から不正歯列が増加しているのは、1970年代から都市部で起こった洋食レストランやファーストフード店の出店ラッシュと無関係とは言えないと考えています。

 

 

口腔習癖(舌癖、ポカン口等)が歯並びを悪くする最大の原因ですが、食事の見直しにも是非取り組んでほしいと思っています。

 

⬆︎1970年から現在までの乳歯列の変遷になります。

 

1970・80年代の子ども達のほとんどは空隙歯列で前歯の被蓋も浅く(ほとんどが切端咬合)正常な乳歯列でした。

そして、1980・90年代になり、空隙がない閉鎖歯列になり、

2000・10年代になると閉鎖歯列且つ過蓋咬合に、

そして、2015年から現在に至るまでの大半の子どもの歯並び・咬み合わせは、閉鎖歯列(もしくは叢生)且つ過蓋咬合且つ下顎が後退している状態になっています。

 

乳歯列の完成は約3歳ですので、それまでに歯並びが悪くならない取り組みを実践しなければいけないのです。

「乳歯列は子どもの履歴書」です。
乳歯列で将来の歯並び・咬み合わせ・顔が予測できます。
良くない乳歯列は良くない永久歯列になります。

 

私(院長)は3人兄弟の末っ子ですが、歯並びは1番正常に近い状態です。

歯並びが兄弟の中で一番マシな要因はどこにあるのかって考えたことがあるのですが、食事の時間が1番長かったことにあるかなと考えています。

小さい頃は食卓でずっともぐもぐしていた記憶があって、母は私が食べながらよくうとうとしていたと言っていました。

兄や姉よりも咀嚼回数が多いことが歯並びに良い影響を与えたのではないかと考えています。

姉と数年前に食事した際に、姉はほとんど噛まずに飲み込んでいました。

味噌汁には茎わかめがたくさん入っていた記憶があります。

母から「早く食べなさい」と言われた記憶はありません。

食べる姿勢は厳しく指導された記憶があります。

 

日本食の理想形は「1975年型」と言われています。 

「日本食」への注目が世界的に高まっていますが、東北大学の研究グループが、1975年頃に食べられていた日本食を食べると、肥満の解消や、悪玉コレステロールや血糖値の低下、ストレスの軽減、運動機能の向上などの効果を得られることを確認したと数年前に発表しました。

 

 

先述しましたが、1970年代には、洋食レストランやファーストフードが都市に住む日本人の食習慣をさらに変化させました。

朝食や夕食には米食、昼食には麺類という、より伝統的な食事から転じて、都市生活者のほとんどは朝食や昼食には洋食を食べるようになり、米は夕食でしか主食として食べなくなりました。

 

以前からこのブログで何度もお伝えしていますが、食生活の変化は口の中に変化をもたらします。
西洋近代文明がもたらした精製された穀物、植物油、加工食品、そして砂糖が生活の中に入ってくると同時にその子どもたちの顎は細くなり、むし歯、歯周病、咬合不全が急激に増加します。

動物による実験ではその種にとって適切でない食事を与え始めた世代から数えて2代目から様々な身体の変化(退化)が始まります。
そして3代目には生殖機能の低下がみられ、不妊症が多くなります。
戦後の日本で考えると今の若者たちはちょうど3代目に当たる世代と考えられます。

 

食事の影響は凄まじいのです。

 

 

家族揃って同じものを食べていた時代と違い、現代家族の食卓は、家族それぞれが違うものを食べる『個食』が増加しているようです。まして、核家族化や両親の共働き、塾通いなどで、子どもが1人で食べる『孤食』になれば、「よく噛んで食べなさい」といった大人の注意もなく、子どもは必然的に自分の好きなものだけを好きなように食べるようになります。


食事は『単なる栄養補給』という意識傾向になりつつあるのではないでしょうか。

 

授乳姿勢だって大切です。

 

 

常時左側を下にして添い寝授乳を行なっていた1歳2か月女児。

上下顎の叢生と交叉咬合が見られます。

 

昨今は、母親の疲労を軽減させるために夜間授乳を中心に添い寝授乳を推奨する産婦人科医も増えてきていますが、私達歯科医療従事者は、添い寝授乳による弊害も伝えなければなりません。

正しい姿勢で授乳することと、しっかり乳首をくわえさせることは、母乳育児、人工乳育児にかかわらず口輪筋や舌筋などを鍛えます。

授乳も大切な口腔育成の時間なのです。

 

 

1歳頃から既に叢生(ガタガタ歯並び)のお子さんがかなり増えてきています。
抱っこの仕方、寝かせ方、授乳の姿勢・仕方、適切な哺乳瓶、離乳食の与え方や内容などお母さん方が出産する前から知ってほしいことがたくさんあります。

 

 

このブログでお伝えしたいこと

 

抱っこの仕方、寝かせ方、授乳の姿勢・仕方、適切な哺乳瓶、離乳食の与え方や内容などを出産前から知っておき、実践する

食事を口腔育成の時間とも考える

よく噛まないと飲み込めないものを家族みんなで食べる

歯並びや性格、将来も変えてしまう力が食事にはある

 

子育て・口腔育成の大切なポイントは、原点回帰」・「手間を惜しまないことです!!

具体的なアドバイスをさせていただきます。

是非ご来院ください!!

 

 

 

 

 

2022年08月28日 更新

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