【医科歯科連携】糖尿病患者の口腔管理について〜歯周病治療が血糖コントロールに与える影響〜
糖尿病患者における歯周病管理は、近年その重要性が広く認識されるようになってきました。
歯周病は慢性炎症性疾患であり、炎症性サイトカインの増加によりインスリン抵抗性を惹起し、血糖コントロールの悪化に関与することが知られています。
また、糖尿病患者では免疫機能の低下により歯周病が重症化しやすく、両者は相互に影響し合う関係(いわゆる双方向性)にあります。
これらの背景から、歯周病は糖尿病の「第6の合併症」とも位置づけられています。
さらに近年の報告では、歯周基本治療を行うことでHbA1cが0.3〜0.7%程度改善する可能性が示されており、歯周治療が糖尿病管理の一助となることが示唆されています。

出典:東京歯科大学 2024年
当院の取り組み(糖尿病患者の口腔管理)
当院は日本糖尿病協会登録歯科医院として、糖尿病患者の歯周病治療および口腔管理に取り組んでいます。
院長は日本糖尿病協会認定の糖尿病登録歯科医であり、全身状態を考慮した歯科診療を行っています。
また院内には、糖尿病療養指導士の資格を有する歯科衛生士が在籍しており、
歯周基本治療
口腔衛生管理
生活習慣への介入
を通じて、糖尿病患者の療養支援に関わっています。
歯周基本治療による炎症コントロールを通じて、インスリン抵抗性の改善に寄与する可能性も踏まえ、継続的な口腔管理を重視しています。
管理栄養士との連携(栄養・咀嚼機能へのアプローチ)
当院には5名の管理栄養士が在籍しており、口腔機能と栄養の両面からのアプローチを行っています。
糖尿病患者においては、
歯の欠損
咀嚼機能低下
義歯不適合
などにより、食事内容が炭水化物中心に偏るケースや、早食い・丸飲みによる食後高血糖のリスクが認められることがあります。
そのため当院では、
咀嚼機能の評価
食事内容の確認
栄養指導
を組み合わせ、口腔機能と血糖コントロールの両立を支援しています。
また、オーラルフレイル予防の観点からも、歯科と栄養の連携は重要であると考えています。
医科歯科連携の重要性
糖尿病患者においては、
感染リスクの増加
創傷治癒遅延
歯周病重症化
などの背景があるため、歯科においても全身状態を考慮した対応が必要です。
一方で、歯周病の炎症コントロールは、糖尿病の療養に寄与する可能性があり、医科歯科双方からのアプローチが重要と考えられます。
当院は、
医科の先生方との連携強化と
糖尿病患者の口腔管理および歯周病治療体制のアップデートを続けることで、
地域の方々の健康寿命延伸に努めてまいります。
2026年04月18日 更新






