歯並びが悪くなってからではなく、その前から。 ― 正しい口腔機能と成長を育てる小児矯正 ―
今回ご紹介するのは、7歳から矯正治療をスタートしたお子さんの症例です。
治療開始時には、永久歯が生えてくるためのスペースが不足し、前歯のガタつき(叢生)がみられていました。
治療後の写真では、成長や永久歯への生え変わりとともに歯列が整い、前歯の並びにも大きな変化がみられています。

しかし、きし歯科ファミリークリニックが小児矯正で目指しているのは、「歯をきれいに並べること」だけではありません。
「なぜ歯並びが悪くなったのか?」を考える
子どもの歯並びや顎・顔の成長には、遺伝的な要因だけでなく、「食べる」「飲み込む」「話す」「呼吸する」といった口腔機能の発達も関係しています。
例えば、
「いつもお口がポカンと開いている」
「口で呼吸している」
「舌の位置や使い方が気になる」
「噛み方・飲み込み方が気になる」
「いびきをかく」
こうした日常の何気ない様子にも、口腔機能の発達を考えるうえで大切なサインが隠れていることがあります。
歯並びが悪くなってから歯だけを動かすのではなく、「なぜ、この歯並びになったのか?」という背景にも目を向けることを当院では大切にしています。
小児矯正の第一の目標は「正しい機能の獲得」
当院では、子どもの矯正治療における第一の目標を、「正しい口腔機能を獲得すること」と考えています。
その中でも特に大切にしているのが、正しい呼吸を身につけることです。
舌の位置や使い方、噛む・飲み込むといった機能にも目を向けながら、その子が持っている成長する力をできるだけ良い方向へ導いていく。
そして、その結果として健やかな顎・顔の成長や、より良い歯並びにつなげていくことが、当院の考える小児矯正です。
小児矯正は「何歳から」と一律に決めるものではありません
今回のお子さんは7歳から矯正治療をスタートしました。
しかし、これは「小児矯正は7歳から始める」という意味ではありません。
お子さんによって、成長の状態も、歯の生え変わりも、口腔機能も異なります。必要なサポートや適切なタイミングも一人ひとり違います。
そして当院では、実際に歯並びが悪くなってから初めて関わるのでは遅い場合もあると考えています。
歯並びへの取り組みは、もっと早い時期から
口腔機能の発達は、歯が生え揃ってから突然始まるものではありません。
哺乳、離乳、呼吸、舌の使い方、食べ方など、赤ちゃんの頃からさまざまな経験を積み重ねながら発達していきます。
そのため当院では、矯正装置を使う年齢になってからだけではなく、赤ちゃんの時期から口腔機能の発達を支える「口腔育成」に取り組んでいます。
さらに、そのスタートをもっと上流へたどっていくと、お母さんのお腹の中にいる時期から、赤ちゃんの健やかな発育を支えることが大切だと考えています。
そのため、助産師などの専門職とも連携しながら、妊婦さんへの情報提供や、出生後の赤ちゃんの口腔育成にも取り組んでいます。
「治す」だけではなく、「悪くならない」ために
歯並びが悪くなってから治療することも、もちろん大切です。
しかし私たちがさらに目指したいのは、できるだけ早い段階で成長や口腔機能に目を向け、将来起こる可能性のある問題を少なくしていくことです。
妊娠期から赤ちゃん、幼児期、学童期へ。
成長のそれぞれの段階でお口の機能を確認し、必要なサポートを行い、もし矯正治療が必要になった場合には、その子に適した時期に治療へつなげていく。
「歯を並べる」だけではなく、
「正しい機能を育てる」。
そして、お口から子どもたちの健やかな成長と将来の健康を支えていく。
それが、きし歯科ファミリークリニックが大切にしている小児歯科・小児矯正の考え方です。
お子さんの歯並びだけでなく、呼吸、舌、食べ方、飲み込み方など、「これって大丈夫かな?」と思われることがありましたら、お気軽にご相談ください。
※治療方法・治療期間・治療結果には個人差があります。症例写真は患者様・保護者様の同意を得たうえで掲載しています。
2026年08月09日 更新






